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箱庭の子供達 3章2009-01-08 Thu 00:52 この女の子が喋らない理由はきっとこうだ・・・ 抵抗したり喋ったりするともっと虐められたんじゃないか? だからこの子は喋らなくなったんだよ! 私は聞いてみかたった。 この子の”声”を・・・ きっと綺麗な声、可愛い声―― 虐めは毎日あったけど、私も毎日がんばった。 虐めが無くならないとこの子の”声”が聴けないよ・・・ 理由が解らないから、虐めを終わらせる方法も思いつかなかった。 『私とこの子と弟と―― 3人だけで暮らせる世界があったなら!』 そんな事も考えた。 ここを出て山奥へ・・・ 川辺へ・・・ きっとすぐに死んでしまう。 『お腹がすいて、玩具もなくて、雨風も凌げなくて〜』 それでもきっと死ぬまでの僅かな日々、この子とお話が出来るんじゃないか? 毎日、笑って過ごせるんじゃないか? そんな事が妄想なのは判ってる。 脱出はできる、大人に見つからずに過ごすことも出来るだろう。 『でも死ぬ』 この子が必死で耐えているのは、死ぬ事を望んでいないからだよ・・・ 私の妄想は実行に移す前に断られてしまうでしょう。 ☆ 希望のない世界に異変はあった。 それは月に1,2度ほど外来者の車が来る事だ。 その日には私達、施設の子供達は大きな鏡のある部屋で遊ばされる。 『マジックミラーだ・・・』 その単語は知らなくても、原理はなんとなく理解していた。 ガラスの向こうとの光源差で窓が鏡のようになる事を知っていたからです。 私は一人、鏡に手を当てる。 鏡の世界では子供達は喧嘩をせずに遊んでる。 それは私が待ち望んでいた平和で仲良しの世界とは大分違う。 誰もが皆よそよそしく、仮初めでも友達どうしの無邪気な姿では無い。 ダンスやバレーの練習の時に使われる様な、壁一面の鏡を凝視しつずけながら考える。 『この向こうには新しい”お父さん、お母さん”が居る!』 誰もが不自然に鏡を無視する事でそれは確信へ 『この鏡は・・・ 天国へ続く階段だ!』 自分だけの玩具、自分だけのお菓子、自分だけに優しい大人―― 『そうか! この巨大な鏡 ”天国へ続く階段” は一人乗り、在っても二人ぐらいまでだ!!』 子供の生まれない、子供の欲しい大人から見れば―― できれば物心のついていない子供がいいはず。 そして何より赤ん坊よりは顔立ちがはっきりしてきていて ”可愛らしく” 育つのが目に見えている子がいいに決まっている!! 『ここを出て行けるのは ”可愛い” 順なんだ!』 『だから ”可愛い子” を虐めぬいて可愛くない、人を信じる事のない悪い目つきの子にすれば――』 『自分達にも天国の階段を上れる順番が回ってくる――?』 あは、あははは! 鏡ごしでもわかる! 飢えた眼、人より食べて育ちすぎた身体、今日は虐めこそしないものの自分勝手な振る舞い! もう無理だよ! 一生この細い蜘蛛の糸は上れない! 育ちすぎたんだよ君達は!! |
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